CGNATとは何か、なぜ使われるのか?
CGNAT(Carrier-Grade NAT)は、不足しがちなグローバルIPv4アドレスを節約するために、通信事業者が複数の契約者で1つのグローバルIPを共有させる大規模なアドレス変換方式です。CGNATが使われていると、ルーターのWAN IPが本物のグローバルIPではなく100.64.0.0/10の範囲になることがあります。
最終更新日
CGNATはなぜ登場したのですか?
IPv4アドレスは世界中に約43億個しかなく、インターネットに接続する機器の数はそれをはるかに超えています。通信事業者が契約者一人ひとりにグローバルIPを1つずつ割り当てられなくなったことで登場したのがCGNATです。
家庭用ルーターのNATが家の中の複数の機器を1つのグローバルIPにまとめるのと同じように、CGNATは通信事業者側の設備が複数の契約者を1つのグローバルIPにさらにまとめる仕組みです。
自分の回線がCGNATを使っているかはどう確認しますか?
ルーターの管理画面でWAN IP(グローバルIPとして受け取った住所)を確認したとき、100.64. で始まっていればCGNATが使われています。この範囲はCGNAT専用に予約された住所で、実際のグローバルIPではありません。
ルーターのWAN IPとipnow.krで表示されるグローバルIPが異なる場合、その間で通信事業者側のCGNAT設備がもう一段階アドレスを変換していることになります。
CGNATを使うとどんな不便がありますか?
自宅でサーバーを運用したり、ポート転送で外部からネットワークカメラやNASにアクセスしたりしたい場合、ルーターのWAN IPが本物のグローバルIPではないため、ポート転送が正常に機能しないことがあります。
このような場合は、固定グローバルIPを申し込めるかどうか通信事業者に確認するのが一般的な対処法です。関連する内容は動的IPと固定IPの違いも参考にしてください。
- 100.64.0.0/10: CGNAT専用に予約された範囲
- ルーターのWAN IPがこの範囲ならCGNAT使用中
- ポート転送やサーバー運用には本物のグローバルIPが有利
CGNATとプライベートIPは同じ概念ですか?
似ていますが異なります。プライベートIP(192.168.x.xなど)は自宅のルーターが管理する住所で、CGNAT帯域(100.64.x.x)は通信事業者が複数の契約者をまとめる際に使う住所です。詳しい違いはグローバルIPとプライベートIPの違いで解説しています。
| 項目 | 値 | 出典 |
|---|---|---|
| CGNAT共有アドレス範囲 | 100.64.0.0/10 | RFC 6598 · 2012-04 |
よくある質問
すべての通信事業者がCGNATを使っていますか?
通信事業者やプラン(固定回線・モバイル、地域)によって異なります。実際に使われているかはルーターのWAN IPを直接確認するか、通信事業者に問い合わせるのが確実です。
CGNATを使わないようにお願いできますか?
通信事業者によっては固定グローバルIPを別途申し込めるプランがある場合があります。具体的な手続きは契約している通信事業者に確認してください。
CGNATでも通常のインターネット利用に問題はありませんか?
Webサイトの閲覧や動画視聴といった一般的な利用には、ほとんどの場合問題ありません。影響が出るのは、外部から自宅のネットワークへ直接アクセスする必要があるサーバーやポート転送の用途です。
IPv6を使えばCGNATを避けられますか?
IPv6はアドレス空間がはるかに広く、機器ごとに固有の住所を割り当てられるためCGNATが不要になる場合が多いです。ただしIPv6対応の有無は通信事業者や接続先サービスによって異なります。